高配当をうたい無登録で仮想通貨(暗号資産)を使った取引への投資を勧誘したとして、警視庁生活経済課は10日までに、東京都世田谷区の玉井暁(あきら)容疑者(53)ら男女7人を金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで逮捕した。
警視庁は、2019年4月~20年11月に計約650億円の暗号資産を違法に集めていたとみて調べている。
捜査関係者によると、玉井容疑者らは2019年3月ごろから全国各地で投資に関するセミナーを開催。
玉井容疑者は、海外に設立した「ジュビリーエース」や「ジェンコ」などの「ジュビリーグループ」が運用するとした仮想通貨を使った金融商品に投資すれば、高配当が得られるとうたって勧誘していたという。
玉井容疑者は、セミナーで
「貧乏はウイルスなんです」
「100万円の投資で1ヶ月で8万円増える」
「僕は今ジュビリーエースに6億円いれてるんです。6億をロボットに増やしてもらっているんです。月15%毎月9000万円稼いでいる」
「人工知能(AI)を使ったシステムはシンガポール大卒業の天才が開発した」
などとセミナーの参加者を煽っていた。
他にも、新規の出資者を勧誘すると「出資額の10%の紹介料」を得られるなどと宣伝しマルチ商法的なシステムで出資者から金を集めていたとされる。
投資セミナーで言葉巧みに勧誘する玉井容疑者は、出資者から「マルチのカリスマ」と呼ばれていた。