東京・豊洲市場で5日早朝、新春恒例のマグロの初競りが行われ、青森県・大間産のクロマグロが歴史的な高値を記録しました。
競り落とされたのは重さ243キロの大型マグロで、落札額はなんと5億1030万円。1999年以降、記録が残る中では史上最高値となります。
この「一番マグロ」を釣り上げたのは、大間町の第11長宝丸の船長で漁師の伊藤豊一さん。
伊藤さんは町内で飲食店「まぐろ長宝丸」も営んでおり、吉報が届いた当日は「電話が鳴りっぱなしだった」と笑顔を見せました。
「あまりに突然で、夢を見ているようだった。金額も正直ピンとこない」と語るその言葉からも、異次元の高値だったことがうかがえます。
3日に水揚げされた際には「見た瞬間に“これはいい”と感じた。初競りに絡めばいいなという期待はあった」と振り返っています。
激しい競り合いの末、このマグロを落札したのは、すしチェーン「すしざんまい」を展開する喜代村。
午前5時10分、競り開始のベルとともに場内は一気に熱気に包まれ、喜代村と仲卸大手との競り合いで価格は一気に跳ね上がりました。喜代村が一番マグロを落札するのは6年ぶりとなります。
243キロ・5億円超という数字を単純計算すると、1貫あたりの原価は約7万5000円相当。
まさに“超高級マグロ”ですが、この一番マグロは「すしざんまい」本店などで解体され、全国の店舗で通常価格、いわば“お値打ち価格”で提供されます。赤身・中トロ・大トロはいずれも、普段と変わらない価格で楽しめる予定です。
喜代村の木村清社長は「世界をリードするためにも、大きく景気づけをしたかった。
一番マグロを食べて、少しでも元気になってもらえたら」と語り、価格以上の“新年のメッセージ”を込めた落札だったことを強調しました。
長年にわたり品質を磨き続けてきた大間のマグロ漁師の努力と、日本の食文化を盛り上げたいという思いが重なった、
まさに新春を象徴する一匹。5億円超のマグロが「いつもと同じ一貫として提供される」そんな夢のような光景が、今年も日本のすし文化の健在ぶりを強く印象づけています。
過去の一番マグロの落札価格
| 西暦 | 市場 | 金額 | 重さ | 産地 | 漁師 | 落札者 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 豊洲市場 | 5億1,030万円 | 243kg | 大間産 | 伊藤豊一 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2025年 | 豊洲市場 | 2億700万円 | 276kg | 大間産 | 竹内正弘 | ONODERA GROUP&やま幸 |
| 2024年 | 豊洲市場 | 1億1,424万円 | 238kg | 大間産 | 菊池正義 | ONODERA GROUP&やま幸 |
| 2023年 | 豊洲市場 | 3,604万円 | 212kg | 大間産 | 竹内正弘 | ONODERA GROUP&やま幸 |
| 2022年 | 豊洲市場 | 1,688万円 | 211kg | 大間産 | 菊池一夫 | ONODERA GROUP&やま幸 |
| 2021年 | 豊洲市場 | 2,084万円 | 208.4kg | 大間産 | 田中稔 | ONODERA GROUP&やま幸 |
| 2020年 | 豊洲市場 | 1億3,249万円 | 276kg | 大間産 | 山本昌彦 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2019年 | 豊洲市場 | 3億3,360万円 | 278kg | 大間産 | 藤枝亮一 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2018年 | 築地市場 | 3,645万円 | 405kg | 大間産 | 竹内正弘 | オノデラグループ&やま幸 |
| 2017年 | 築地市場 | 7,420万円 | 212kg | 大間産 | 竹内正弘 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2016年 | 築地市場 | 1,400万円 | 200kg | 大間産 | 竹内正弘 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2015年 | 築地市場 | 451万円 | 180kg | 大間産 | 不明 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2014年 | 築地市場 | 736万円 | 230kg | 大間産 | 不明 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2013年 | 築地市場 | 1億5,540万円 | 222kg | 大間産 | 竹内大輔 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2012年 | 築地市場 | 5,649万円 | 269kg | 大間産 | 第八春照丸 | 喜代村(すしざんまい) |
| 2011年 | 築地市場 | 3,249万円 | 342kg | 戸井産 | 不明 | 板前寿司&銀座九兵衛 |
| 2010年 | 築地市場 | 1,628万円 | 230kg | 大間産 | 不明 | 板前寿司&銀座九兵衛 |
